2020年10月10日(土)
GoToイート
“錬金術”解決しない
野党、ポイント制の欠陥批判
最初に飲食して代金を支払えば、2回目以降はポイント還元で期間中何度でも無料で飲食できる―9日の野党合同ヒアリングで、売り上げが落ち込む飲食店の需要喚起を図るとして始まった「Go To イート」事業の“錬金術”の問題点が取り上げられました。
1日から始まった「Go To イート」のオンライン飲食予約は、ネットのグルメ予約サイト(13事業者)で飲食店を予約すれば昼食500円、夕食1000円分のポイントが付き、次回以降に使える仕組みです。しかし、飲食店は予約が入ったら事業者に手数料を払わなければならず(一部業者除く)、サイトに登録していない店やポイントが使えない店は事業の対象外です。
金額の下限がなかったため、価格の安い1品を注文し、1000円分のポイントとの差額を稼ごうとする“錬金術”がネットで話題になりました。農林水産省は8日、一定金額以上の利用やコース料理限定などの対応をサイト事業者を通じて飲食店に要請しました。
野党議員は、1000円ちょうどで飲食すれば次回からポイントで無料となる制度上の問題から、農水省の措置が「根本解決にならない」と指摘。予約サイトが税金と店からの手数料の二重取りでもうける点や、サイト登録店の多い都市部と地方の格差も生じると批判しました。
日本共産党の紙智子参院議員は、事業の支払い期日が遅い場合翌月末で、小さな店にとって資金繰りが大変となり何とかしてほしいとの声が寄せられていると質問。農水省側は「指摘を承りたい」と答えました。