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2020年10月3日(土)

首相に任命拒否撤回迫る

学術会議が要望書

梶田会長「政府から独立、譲るべきでない」

 菅義偉首相が日本学術会議の推薦した新会員候補のうち6人を任命しなかった問題で、同会議の梶田隆章新会長(東京大学教授)は2日、東京都内で開いた総会で、任命拒否の撤回を求める要望書を提案し、了承されました。


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(写真)日本学術会議総会後に取材に応じる梶田隆章新会長=2日、東京都港区

 要望書は、任命しない理由の開示と6人の任命を要求。要望書をホームページで公開して広く外部に訴え、首相への提出などの具体的対応や文言はさらに議論してつめていくとしています。

 梶田会長はその後の会見で、「日本学術会議は政府から独立して学問をベースに発信していく組織であることを譲るべきではない」と述べました。

 任命拒否された6人が所属する予定だったのは、いずれも人文・社会科学の教授らで構成する第1部会。総会後に開かれた今期初の第1部会では、会員から、「法学の候補者が多く拒否されている。サポートを考えたい」(三成賢次大阪大学副学長)、「日本学術会議の存在意義が問われている」(岡崎哲二東京大学教授)、「学協会とも連携して取り組んでいきたい」(若尾政希一橋大学教授)、「自身の会員の立場を疑わせるような事件」(西田真也京都大学教授)など、6人の任命を求める声が多数あがり、第1部会として独自の決議をあげました。決議は、日本学術会議法に照らして首相の任命拒否は遺憾だとし、拒否理由の開示と法に基づく6人の任命を求めています。

 第1部部長に選出された橋本伸也関西学院大学教授は、「学問の自由という概念を鍛え直さなければいけない」「考えられない事態だ。今回は第1部会で起きたことだが、他の部会でも起こりうることで、学問全体にかかわる問題だ」とのべました。


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