2020年9月27日(日)
生存可能な未来を 世界の若者行動
気候は死の危機にある 欧州各地
【ベルリン=桑野白馬】気候保護を求める若者たちがつくる「未来のための金曜日」は25日、欧州各地で気候変動対策の早急な実施を各国政府に求めるデモを行いました。デモは、マスク着用や参加人数の制限など新型コロナウイルスの感染対策を講じて行われました。
スウェーデンの首都ストックホルムの議会前では「気候が死の危機にあることを否定し続けるのをやめて」などと書いたプラカードを手にした参加者が抗議行動を実施。環境活動家のグレタ・トゥンベリさんも参加し「気候変動による危機を現実の危機として捉えるべきだ」と語りました。
オーストリアの首都ウィーンでは主催者発表で6000人が参加。環境活動家のクララ・ブッツさんは、ウイルスの感染拡大がいつ終わるかは予測できないものの、気候危機が日々悪化していることは確かだと強調。「私たちでなければ、だれが生存可能な未来への権利を主張するのでしょうか」と語りました。
新型ウイルスの感染拡大で抗議行動が中止になった地域では、デモに連帯する行動を工夫して行いました。
英国オックスフォード大学の図書館前では、気候変動対策に取り組む「オックスフォードの未来のための親の会」が子どもたちの靴を並べてアピール。多くの人が抗議行動に参加した証しとしました。
計画されていたデモが中止となったドイツ南部ミュンヘンの若者らは、インターネット上で抗議デモを模した人形を並べるなどして連帯を示しました。
そのほか、スペインやベルギーなどでも抗議行動が行われました。