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2020年9月23日(水)

「多国間主義は不可欠」

国連強化など呼びかけ

「創設75周年」宣言を採択

 【ワシントン=遠藤誠二】国連総会は21日、国連創設75周年を記念するハイレベル会合を開き、多国間主義での国連強化などを呼びかける「国連創設75周年」宣言を採択しました。

 宣言は、「国連以外に、正統性を有し、招集する力があり、規範的な影響があり、より良い世界にむけ多くの人々に希望を与え、皆が求める未来を実現できる地球規模の組織は存在しない」と強調。創設以来、多くの功績を残してきたが、「75年前、創設者らが想定したことを達成していない」とも指摘し、格差拡大、貧困、飢餓、紛争、テロ、気候変動、ウイルス感染の世界的な拡大―を解決する必要性を訴えました。

 その上で、「多国間主義は選択肢ではなく不可欠なものだ。国連はその取り組みの中心となるべきだ」「われわれは祝うためにこの会合にいるわけではない。行動するためにいるのだ」と指摘しました。

 会合で演説したグテレス国連事務総長は、「平和、正義、平等と尊厳という国連の理想はより良い世界にむけた先導役だ」と主張。数々の和平協定や平和維持部隊派遣、脱植民地支配、人権基準の規定、紛争・災害被害者への人道援助など、国連は「歴史的な功績」をなしとげてきたと述べました。

 一方で、「やるべきことはいまだにたくさんある」として、気候変動、貧困の再拡大、核兵器の脅威、新型コロナウイルス感染拡大などの問題に取り組むため「ビジョンと野心、影響力をもった、より多く効果的な多国間主義が必要だ」と訴えました。

 ボズクル総会議長は、「私たちの求める未来を実現させる目的に見合った、より機敏で、より効果的な、より責任のある組織にさせるため国連を支援しなければならない」「75回総会が開始された今、われわれが行動する時だ」と述べました。


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