2020年9月19日(土)
ジャパンライフ元会長ら逮捕
「桜」招待状を宣伝利用
詐欺容疑などで14人 被害2100億円か
磁気治療器などの預託商法を展開し、破産した「ジャパンライフ」(東京)が債務超過を隠して顧客と契約した事件で、配当の見込みがないのに勧誘し契約金をだまし取ったとして、警視庁など6都県警の合同捜査本部は18日、詐欺容疑で、元同社会長の山口隆祥(たかよし)容疑者(78)=東京都文京区=ら14人を逮捕しました。
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ジャパンライフは、2015年に安倍晋三首相(当時)が主催した「桜を見る会」の招待状が山口容疑者に届いたとして宣伝に利用していたことが、日本共産党の大門実紀史参院議員の調べなどで判明しています。招待は安倍氏の推薦枠だった疑いがありますが、菅義偉政権は経緯の調査を拒否しており、説明責任が問われます。
捜査本部によると、被害者は44都道府県の延べ1万人弱で、被害総額は約2100億円に上るとみられます。預託商法をめぐる詐欺事件の被害額としては過去最大級。同本部は認否を明らかにしていません。
他に逮捕されたのは、山口容疑者の次女で元同社社長の山口ひろみ容疑者(48)=群馬県太田市=ら。逮捕容疑は2017年8月4日~11月7日、資金繰りが苦しく配当金の支払いや元本返済ができる見込みがなかったのにそれを隠し、福島、愛知など8都県に住む50~80代の男女12人から契約金として計約8000万円をだまし取った疑い。
同社は、磁気ネックレスなどを顧客に数百万円で購入させ、別の顧客に貸し出して購入者に年6%のレンタル料を支払うオーナー商法を展開していました。