2020年8月25日(火)
公共放送がヘイトスピーチ
NHKに市民抗議
検証と謝罪を要求
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NHK広島放送局のツイッターが、朝鮮人への差別を扇動する投稿をして批判されています。東京都渋谷区にあるNHK放送センター前で23日、約50人が集まる抗議スタンディングが行われ、「NHKは差別扇動をするな」「しっかりした検証と謝罪を」と求める声があがりました。
同局は、ツイッターで「1945ひろしまタイムライン」と題する企画を実施。戦争当時にSNSがあったらとの設定で、被爆者の日記やインタビューなどを参考に3人のキャラクターを作成して文章を創作し、それぞれ発信していました。
問題になっているのは、中学1年生だった「シュン」のつぶやき。「朝鮮人の奴(やつ)らは、『この戦争はすぐに終わるヨ』『日本は負けるヨ』と平気で言い放つ」(6月16日)。「朝鮮人だ! 大阪駅で戦勝国となった朝鮮人の群衆が、列車に乗り込んでくる!」(8月20日)などと投稿されました。
これに対し、朝鮮人への暴力的イメージや差別を扇動する投稿だとして批判の声があがり、同局は、配慮が不十分だったとした上で今後、「必要に応じて注釈をつける、出典を明らかにするなどの対応を取り、配慮に欠けたり、誤解が生じたりすることがないように努めます」との説明をホームページに掲載しました。
抗議スタンディングでは「公共放送が在日朝鮮人への差別感情をあおっている」「投稿に対するきちんとした対応と謝罪、検証を」の声が相次ぎました。
抗議を呼びかけた都内在住の男性(30)は、「過去と現在の境目をあいまいにして、何の説明もなく当時の表現を投稿すればヘイトスピーチになる。NHKがしっかりとしたコメントを出すまで抗議します」と話していました。