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2020年7月29日(水)

モザンビークODA中止

小農の土地収奪 批判浴び

 モザンビークの市民社会を分断していると批判を浴びてきた日本の政府開発援助(ODA)・プロサバンナ事業について、外務省はこのほど、国会議員会館の日本共産党の井上哲士参院議員を訪ね、同事業の終了を報告しました。事業の本格実施に向けた「マスタープラン」が完成しない状態での終了で、事実上の中止に追い込まれた形です。

 同事業は、小農が大部分を占める同国の農業を大規模化し、大豆など輸出用穀物の一大生産拠点とする構想として2011年から開始。これまで税金35億円が投じられる一方、現地農民組織は小農の土地収奪につながると反対してきました。

 内部告発や日本の市民団体の調査で、日本のODA実施機関・国際協力機構(JICA)が、複数の現地コンサルタントを雇って市民社会の分断工作をしていたことも発覚。同国弁護士会が同事業は憲法の「知る権利」を侵害していると行政裁判所に訴え、同会の主張を全面的に認める判決も18年に出て確定しています。

 井上氏は、14年3月の参院外交防衛委員会で同事業の凍結を迫って以来、国会で繰り返し同事業について追及してきました。

農民らの粘り強い運動実る

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 井上議員の話 来日された農民の代表らとも懇談し、「JICA資金によって市民社会に分断がつくり出され、人権侵害が行われている」との声を国会でぶつけ、超党派の院内集会も行って事業の中止を求めてきました。農民とNGOのみなさんの粘り強い取り組みが実ったものです。


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