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2020年7月23日(木)

農水相の指示 違法

辺野古のサンゴ採捕 沖縄県が国提訴

福岡高裁那覇支部

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(写真)コメントを発表するデニー知事=22日、沖縄県庁

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う沖縄防衛局のサンゴ特別採捕許可申請をめぐり、農林水産相が申請を許可するよう県に是正指示したことを「違法ではない」とした先月の、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」の判断を不服として、県は22日、福岡高裁那覇支部へ国の関与取り消し訴訟を提訴しました。

 玉城デニー知事は同日にコメントを発表。同是正指示について、法令に基づく同採捕許可事務の権限を知事が行使する前に国が許可を命じたもので、「知事の判断権限を奪うことになりかねず、地方自治の観点から大きな問題」と強調しました。

 沖縄防衛局は、新基地建設の埋め立て予定海域のサンゴの移植のため、2019年4月に3万8760群体、同年7月に830群体の特別採捕許可を県に申請。農水相は今年2月、県に許可するよう是正指示しました。

 県は、同海域の軟弱地盤の問題や、サンゴ類を移植すると多くが死に「もう元に戻すことはできない」ことなどを挙げ、移植の必要性や妥当性などについて必要な審査を継続していると主張。農水相の指示は「違法な国の関与に当たる」として、3月に国地方係争処理委員会に審査を申し出ていました。

 デニー知事は、今回の提訴に当たり、農水相の是正指示が「沖縄県の自主性および自立性を尊重したものといえるのか、公正な判断を」と訴えました。


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