2020年7月10日(金)
「分散型避難」にそくした救援、事業継続への直接支援を
志位委員長が会見
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日本共産党の志位和夫委員長は9日、国会内で記者会見し、梅雨前線の活発化による豪雨災害について、政府が呼びかけた「分散型避難」にそくした「プッシュ型支援」と、温泉街などが新型コロナウイルスと豪雨災害という「二重の打撃」を受けるもとで、事業継続にむけた直接支援を強く求めていきたいと表明しました。
志位氏は、党として対策本部を立ち上げ、国会議員団が現地に行き、地元党組織と一体の救援活動を開始していることを報告した上で、二つの支援の必要性を強調しました。
第一は、救援の問題です。志位氏は、新型コロナのもとでの災害で、政府が「分散型避難」を呼びかけているとして、「ご自宅、親戚のお宅で避難されている方がかなりおられます。しかし、そこに物資や食料などが届いていないという状況がかなりあります。『分散型避難』を呼びかけている以上、速やかに必要な物資や食料が届くよう強く求めていきたい」と語りました。
共産党として、避難所にパーティションや段ボールベッドをすぐに届けるよう政府に提起し、政府も「プッシュ型支援」を約束したと指摘し、「避難所への手当てを急がなければなりません」と強調。その際、「『分散型避難』で、取り残される方がでることは絶対に許されません。こちらにも『プッシュ型支援』を強く求めたい」と語りました。
第二は、熊本や大分の温泉地などでの被害に対する直接支援です。志位氏は、熊本県人吉市の商工会議所との懇談で、「これ以上の借金はできない」「融資では対応できない」と訴えられたことを紹介。「休業要請がようやく解除されて、予約を取り始めたところに豪雨が襲ったという『二重の打撃』を受けています。これまでの災害にない重大な打撃です」と指摘しました。
このもとで、政府に特別の方策を求めたいとして、(1)中小企業などのグループ施設復旧費を国庫で補助するグループ補助金の速やかな適用とともに(2)「事業継続のための直接支援」が必要だと強調。「『心が折れてしまう』『融資ではダメだ。支援が必要だ』との切実な声がこれだけある。直接支援を強く求めたい」と述べ、「以上2点を現時点で政府に強く求めていきたい」と語りました。
志位委員長は9日、武田良太防災担当相に電話で、同日の会見で政府に求めた2点を要請。武田氏は「わかりました。検討して報告します」と回答しました。
志位氏はツイッターで「緊急の災害対応は与野党の別なく協力して進めていきたい」と表明しました。