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2020年7月3日(金)

安保理“コロナ停戦”決議

全会一致 世界即時90日間

 【ワシントン=池田晋】国連安全保障理事会は1日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)対策として、世界各地の戦闘行為を少なくとも90日間停止するよう呼び掛ける決議案を、全会一致で採択しました。3月下旬のグテレス国連事務総長による世界停戦の呼び掛けに3カ月を経て応えるもので、安保理としては初めてのコロナ対策決議です。

 グテレス氏は同日、声明で、決議の採択を「歓迎」。「紛争当事者に重要なメッセージを送る」ものだと述べ、停戦実現へ関係国のさらなる尽力を求めました。

 決議は、「安保理が議題とする全事案において、敵対行為の全般的かつ即時的な停止を要求」し、グテレス氏の世界停戦の呼び掛けに「支持」を表明。全ての紛争当事者に、人道支援のため、最低90日間の即時停戦に取り組むよう呼び掛けています。ただ、過激組織ISなどテロ組織との戦闘は例外としています。

 決議を提案したのは、フランスとチュニジア。3月下旬以来、採択へ折衝が重ねられてきましたが、米国が離脱を表明した世界保健機関(WHO)などに関する記述をめぐって米中が対立を続けました。

 安保理共同議長国ドイツのホイスゲン国連大使は同日の会見で、グテレス氏の呼び掛けが法的拘束力のある安保理決議で裏付けられ、「紛争当事者へ(停戦への)圧力が強まった」と指摘しました。


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