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2020年6月30日(火)

LGBT「誇り」訴え50年

プライド行進 米各地で祝福

警察暴力抗議デモ連帯も

 【ワシントン=池田晋】性的少数者(LGBT)の権利を訴える「プライド・パレード」が1970年の開始から50年目を迎えた28日、発祥地のニューヨーク市を中心に米各地で関連行事が行われました。毎年6月末に行われる同市のデモ行進には、世界中から数百万人の参加者が訪れますが、今年は新型コロナウイルスの影響で、行事の大半はオンライン形式で開かれる一方、警察の暴力により焦点を当てたデモも取り組まれました。


 ニューヨーク市の公式「プライド・パレード」では、DJの演奏やLGBT活動家の発言を、市内各地からテレビやインターネット上で生中継しました。

 同市のデブラシオ市長は、黒人の性的マイノリティがとりわけ過酷な差別を受けてきた歴史と、最近の抗議デモの高まりを踏まえ、「今年はLGBTの権利、黒人の権利の点で、例年にも増して強い連帯感がある」と指摘。「社会に残る構造的差別を突き止め、打ち破らなければならない」と決意を語りました。

 一方、別の団体が市内で主催したデモ行進では、5月のフロイド氏殺害事件以来、各地で続く人種差別と警察の暴力に対する抗議デモに連帯。コロナ危機下にもかかわらず、数千人が「黒人の命は大事」などと唱和しながら通りを歩きました。

 いまや世界各地で盛大に行われる「プライド・パレード」の発祥は、ニューヨーク市のゲイバーへの警察の執ような取り締まりに対する怒りで始まった69年の「ストーンウォールの反乱」。この1年後の70年6月28日に、LGBT活動家らが事件を忘れまいと行った抗議デモが最初の「プライド・パレード」だと考えられています。

 最初のデモは、プライドの象徴である虹色の旗も、祝福ムードもなく、沿道からの危害を恐れながらのデモ行進だったといいます。


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