しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年6月28日(日)

香港国家安全法案 撤回を

国連特別報告者50人連名

 国連人権理事会が任命した特別報告者約50人は26日、連名の文書で、中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会で審議中の「香港国家安全維持法案」について、香港市民の政治的・市民的権利を著しく制限するものだとして撤回を求めました。

 特別報告者は、法案が可決されれば「明瞭に定義されていない犯罪」が導入され、中国治安当局による権力乱用や弾圧の対象にされると指摘。1984年の中英共同声明や「一国二制度」のもとで保障された自治や基本的権利を香港市民から奪うものだと批判しています。公平な裁判を受ける権利の後退や、平和的な人権活動家に対する中国当局による恣意(しい)的な拘束・起訴の急増をもたらす恐れがあると懸念しています。

 中国政府に対して「市民的及び政治的権利に関する国際規約と中英共同声明を含む国際的な法的義務を順守し、法案を撤回すること」を求めました。

 さらに香港、新疆ウイグル自治区、チベット自治区、中国各地の人権活動家に対する当局の動きに照らして、「中国における人権状況に改めて注意を払うときだ」と強調。中国が人権を尊重し国際的な義務を守るよう「集団的かつ断固とした行動を国際社会に呼び掛ける」と述べています。


 特別報告者 国連人権理事会が任命する個人の独立専門家。特定の国における人権状況や世界的な人権侵害について調査、監視、公表するのが任務です。


pageup