2020年6月7日(日)
「黒人の命は大事」
ホワイトハウス前に巨大文字
市長に注文も
【ワシントン=池田晋】黒人男性ジョージ・フロイドさん殺害事件の抗議デモ参加者と警官隊が対峙(たいじ)する舞台となっている米首都ワシントンのホワイトハウス前に5日、巨大なペンキ塗りの「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事)」の文字が出現しました。
トランプ大統領の首都への軍投入をめぐって対立するバウザー市長が、抗議デモの参加者をたたえて描かせたもの。教会前での記念撮影のために、ホワイトハウス前の平和的デモを強制排除したトランプ氏へ批判の意味合いも込められていそうです。
2013年に黒人への差別撤廃を訴えて始まった運動のスローガンが、2車線の道路いっぱいに2区画にわたって、市民も手伝いながら黄色でペイントされました。ホワイトハウス前の一角の通りの名称も「ブラック・ライブズ・マター広場」へと改称されました。
ただ、「ブラック・ライブズ・マター」ワシントン支部は、「本物の政策転換から気をそらせる演出だ」と指摘し、市民生活の向上のために警察向け予算を削減するといった政策を採るようバウザー市長に要求しています。