2020年6月7日(日)
供託金は“非民主的”
井上・伊藤氏 町村議選導入批判
参院倫選特委
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町村議選に供託金を導入する公職選挙法改定案が5日、参院政治倫理・選挙特別委員会で、自民、公明両党などの賛成で可決しました。日本共産党は反対しました。
自民党など提出の同案は、町村議選で選挙用自動車、ポスター、ビラなどの公費負担(公営)を条例で可能とし、選挙公営と供託金はセットだとして、現在は不要の立候補時の供託金を全国一律15万円とするもの。
日本共産党の伊藤岳議員は反対討論で、日本の供託金は世界でも異常に高く、「自由な立候補を制約する極めて非民主的な制度だ」「法案の提案理由にある『多様な人材の議会参加』『立候補に係る環境改善』にも反し、認められない」と表明しました。
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日本共産党の井上哲士議員は質疑で、供託金と選挙公営は趣旨の違う別制度で、セット論に根拠はないと指摘。都道府県議会議長会の研究会が供託金は「女性や若者にとって立候補の大きなハードル」と報告(3月)したことについてただすと、提出者の逢沢一郎衆院議員(自民)は「(法案は)負担軽減と選挙運動の充実を全体として可能にする」と強弁。井上氏は「議員の成り手不足解消のためと言いながら、ハードルを上げるものだ」と批判しました。
井上氏は、すでに市区議選では法案同様の公営が可能だが、条例を制定せずビラ作成費を公費負担としていない自治体が20%にのぼるとして、「町村も条例制定しないところは相当出てくる。供託金だけを払い、公営されないことになる」と指摘。小此木八郎衆院議員(同)は「選挙公営は地域の実情に応じて」などとしか答えられませんでした。