2020年6月6日(土)
“膝をどけろと声あげるとき”
米各地 フロイドさんを追悼
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【ワシントン=池田晋】米ミネソタ州で白人警官に暴行死されたジョージ・フロイドさん(46)の追悼式が同州ミネアポリスで開かれ、各地でも呼応して追悼の抗議集会やデモ行進が行われました。公民権運動の黒人活動家シャープトン牧師はミネアポリスの式で、「今こそ立ち上がり、膝をどけろと声をあげる時だ」と人種差別の撲滅を訴えました。
首都ワシントンではキング牧師記念碑の前で、高校生や大学生らが抗議集会を開催。白人警官がフロイドさんの首を膝で押さえつけた8分46秒間、参加者全員で片膝をついて死を悼みました。
参加した黒人女子高校生のアリー・コンヤーズさん(17)は、「フロイドさんの死は、制度的な人種差別の氷山の一角にすぎず、警察の暴力を受けるすべての人の問題だ。人権を勝ち取るたたかいのために参加している」と語りました。
平和的なデモに便乗した略奪や破壊行為、警官隊との衝突はこの数日、各地で減少傾向にあります。首都でも3日は逮捕者が一人も出なかったことを受け、バウザー市長は4日夜間の外出制限は発令しないと発表。暴徒化をくい止めるデモ参加者や市民の取り組みも報じられています。
フロイドさんの追悼式は6日に出生地ノースカロライナ州で、8日に育ったテキサス州で続き、9日に葬儀が行われる予定。各地で呼応したデモも続くとみられています。