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2020年6月3日(水)

米大統領「軍投入も」

黒人殺害1週間 広がる抗議

 【ワシントン=遠藤誠二】米中西部ミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系男性ジョージ・フロイド氏が警官に殺害されて1週間が経過した1日、トランプ米大統領はホワイトハウスで演説し、全米各地で広がる抗議行動に、必要に応じて米軍を展開すると表明しました。

 各地の抗議行動は一部が暴徒化していますが、大半は平和的に行われています。

 ところが、トランプ氏は演説で「平和的な抗議ではなく国内テロだ」と断言。「都市や州が住民の命や財産を守る必要な行動を取ることを拒否するのなら、私は米軍を動員しこの問題を早急に解決させる」と述べました。

 同日、首都ワシントンのホワイトハウス近隣で行われた平和的なデモ隊に対して、催涙弾・ゴム弾が使用されました。

 鎮静化にむけ、各州・都市は、夜間外出禁止令とともに州兵の動員で対処しています。米メディアによると、トランプ氏は各州知事らを「弱腰」と批判。「これはある意味で戦争だ。これを早く終わらせなければならない」とげきを飛ばしました。

 トランプ氏はこれまで、連帯を訴える国民むけの演説も、メッセージの発信も行っていません。力による対処だけを表明する同氏には、「人種差別の憎悪と暴力に油を注いでいる人間のくず」(マーキー民主党上院議員)など厳しい批判が噴出しています。


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