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2020年5月31日(日)

十分な自治もはやない

香港優遇廃止 米大統領が中国批判

 【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は29日に行った記者会見で、中国政府による香港への「国家安全法」導入は1984年の中英共同宣言違反だとし、米政府の優遇措置の前提となる「十分な自治がもはや香港にないことは明白だ」と指摘しました。「中国は『一国二制度』の公約を『一国一制度』にすり替えた」とも述べ、強く批判しました。

 優遇措置の撤廃は、犯罪者の引き渡しや輸出管理など、米・香港関係のほぼ全分野にわたると説明。中国本土とは異なる香港の関税や渡航面での待遇についても「無効化措置を取る」と語りました。撤廃を実施する時期にはふれませんでした。

 また、新型コロナの感染拡大は、「米国経済の(中国からの)自立性構築の決定的重要性を明確にした」と述べ、重要物資のサプライチェーン(供給網)を国内に戻し、科学技術の優位性を維持すると強調。死活的に重要な大学の調査研究成果を保護するため、安全保障上のリスクが認められる中国人に対して、入国停止の措置を取ると述べました。

 米政権は、中国の「軍民融合戦略」を支える団体とつながりをもつ中国人留学生が米国の技術の窃取に関与しているとみており、ロイター通信によると、3000~5000人の中国人留学生に影響が出る可能性があります。


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