2020年5月28日(木)
プロレスラー木村花さん死去
中傷1日100件 野放しSNS
後絶たぬ被害に批判噴出 匿名でも法的責任はある
プロレスラーの木村花さん(22)が23日、急死しました。木村さんはフジテレビの番組「テラスハウス」に出演。番組内での言動をめぐり、自身のインターネット交流サイト(SNS)で激しい誹謗(ひぼう)中傷を受けていたとされています。
「テラスハウス」はシェアハウスで男女が共同生活する様子を記録するという番組。木村さんを非難する書き込みは「1日に100件近くあった」と報道されています。木村さんは死の直前、自身のSNSに「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね」と投稿。遺書のようなメモも残っていたとされ、SNSでの誹謗中傷を苦にした可能性があります。
SNSでの書き込みは現在、匿名でできることから野放し状態で被害も後を絶ちません。こうした状況に芸能人やスポーツ選手などから疑問や批判のツイートが相次いでいます。
歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんは「誹謗中傷を気にするな、なんて難しいよ。芸能人だって1人の人間だよ」とツイート。ネット上で事実無根の情報を10年間書き込まれたタレントのスマイリーキクチさんは「誹謗中傷は鋭利なナイフ、人の心を突き刺す」「言論の自由は何してもいい訳じゃない」とツイートしています。
木村さんの死をうけ、SNSでの匿名による誹謗中傷をなくす規制を求める声もあがっています。高市早苗総務相は26日、発信者の特定を容易にするなどの制度改正を検討する考えを示しました。