2020年5月28日(木)
黒川氏処分
訓告ありきのお手盛り
塩川議員 法務省調査を追及
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日本共産党の塩川鉄也議員は27日の衆院内閣委員会で、賭けマージャンをした黒川弘務前東京高検検事長の「訓告」処分にいたる法務省調査について追及し、法務省と内閣の協議の経過を明らかにするよう求めました。
塩川氏は、法務省の調査結果では、黒川氏が5月1日、13日での賭けマージャンを認める一方、「朝日」「産経」は4月にも複数回行っていたと公表していると指摘。「黒川氏に、4月の件は確認したか」とただしました。法務省の保坂和人審議官は、「3年前から月1~2回程度賭けマージャンを行っていた」としか答えませんでした。
塩川氏は、法務省が訓告とした対象事実は5月1日と13日の2回だけだと指摘。「4月の複数回が反映されずに処分している」と批判しました。
また塩川氏は、『週刊文春』で元ハイヤー運転手が、黒川氏が7~8年前に賭けマージャンをしたとの証言について、黒川氏に確認したかを質問。保坂審議官は、本人確認はしたとは答えませんでした。塩川氏は、「きわめてずさんな調査だ。限定した条件の中でしか調査せず、それを受けての訓告だ。結局、訓告に収まるような調査しか行っていない」と批判しました。
その上で塩川氏は、処分が決定されたプロセスに関して森雅子法相は「内閣と協議した」と述べている点について「内閣とは具体的に誰か」と質問。法務省は一切明らかにしませんでした。塩川氏は菅義偉官房長官に対して処分に関する過程で説明を受けたかを質問すると、菅官房長官は「ない」と答弁。塩川氏は、「幹部人事の職責は官房長官が持っている。にわかに信じがたい」として、これらの経過について報告するよう求めました。