2020年5月20日(水)
子どもに命の危機
支援団体 貧困世帯給付上乗せ訴え
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子どもの貧困対策に取り組む3団体の代表らは19日、新型コロナウイルス感染症拡大による経済困窮の深刻化をうけ、ひとり親など子どもの貧困世帯へ現金給付を上乗せするよう求め都内で会見しました。
「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長は「想像を絶する困難な相談が相次いでいる。命を失う方がいるのではないか」として給付の増額を訴えました。
1歳の子を持つ20代のシングルマザーは電話で会見に参加。「働けずに自分は1日に1食」だと話しました。同団体へは「子どもが4人。お米もガソリンもなく、このまま一家心中してしまうしかないのか」(関東・30代)、「子どもがおなかをすかせても食べさせるものがない」(東北・50代)といった相談が相次いでいます。
代表らは15日、高校生以下の子どもがいるひとり親世帯(児童扶養手当受給)と、住民税非課税世帯に対し、▽1カ月あたり3万円と子ども1人あたり1万円を上乗せ支給(特別給付)する▽期間は今年4~9月―などとする要望書を政府へ提出しています。
政府は低所得のひとり親世帯へ臨時給付金を支給する方向で検討中。日本共産党など野党5党は15日、児童扶養手当受給世帯に今年3月から半年間、同手当の満額支給分を上乗せする支援法案を国会に提出しています。
「あすのば」の小河光治代表は「与野党の提案は力強く思っている。苦しんでいる貧困世帯のため、さらに上乗せを」と訴えました。