2020年5月14日(木)
英 休業補償を延長
10月末まで 財務相“企業も負担を”
英国のスナク財務相は12日、新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされている人たちへの休業補償を10月末まで延長すると発表しました。費用の一部を企業が負担することも求めました。
英政府は3月から、休業を余儀なくされた労働者に月約33万円を上限に給与の8割を支援しています。今回、当初6月末までだった期限の延長を決定しました。
スナク氏は7月末まで政府負担による現行の制度を維持します。一方、それ以降10月末までの期間は「柔軟に対応していく」と述べ、雇用主に対し「政府と費用を分担してほしい」と要請。今月末までに詳細を明らかにすると述べました。
労働党のアンネリーズ・ダッズ氏(影の財務相)は決定を「歓迎したい」とする一方、「雇用主が負担する費用と開始時期を速やかに明確にすることが必要だ」とツイッターに投稿しました。
英国では現在、約750万人がこの制度を利用しています。スナク氏は同日の英BBCのインタビューで、休業補償にひと月当たり約80億ポンド(約1兆500億円)の費用がかかっているとして「最終的な費用は見積もるのが困難だ」と述べました。(桑野白馬)