2020年5月12日(火)
学費減免「目覚ませ」 文科相 要望敵視
撤回求める
テレビ発言 学生ら批判
新型コロナウイルス感染拡大で、大学の授業料を減免してほしいと政府に財政支援を求める声に対して、萩生田光一文部科学相がテレビ番組で「目を覚まして頂きたい」「順番が違うんじゃないか」と発言し、学生たちから批判の声があがっています。
萩生田氏が出演したのは10日放送のフジテレビ系「日曜報道THE PRIME」。母子家庭の男子学生(20)がアルバイトもできず、学費や生活費に困窮する様子が紹介されましたが、萩生田氏は、有利子の貸与奨学金を使うようすすめました。
キャスターが、大学への助成を増額して学費減免を図れないかと質問。萩生田氏は、大学に責任を転嫁し、「みなさん目を覚まして頂いて」「国がお金をくれるんだったら、学生の授業料を減免しますよってのは、順番が違うんじゃないか」と述べました。
学生らでつくる「一律学費半額を求めるアクション」は、ツイッターで、萩生田氏の発言について謝罪と撤回を要求しました。同アクションでは、厳しい大学財政状況を理解した上で、財政支援を国に求めてきたと強調。「若者たちの状況を全く理解しようとせず、声を上げる学生の意志や活動を貶(おとし)めるような発言」だと批判しています。