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2020年4月26日(日)

「パンデミック・プロフィティアーズ」(感染症拡大で暴利をむさぼる者)

億万長者(資産10億ドル以上) 30兆円増

米シンクタンク調査 新たな失業者2200万人

 【ワシントン=遠藤誠二】米国で、新型コロナウイルス感染拡大にともない空前の失業者が出る一方、インターネット通販大手アマゾンの創業者ベゾス氏ら億万長者らの資産がさらに増えていることが分かりました。

 米国のシンクタンク「政策研究所(IPS)」の調査によると、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で、同国では3月18日~4月10日に2200万人が職を失う一方、資産10億ドル以上の億万長者の資産の合計は2820億ドル(約30兆円)も増加し、これはコロナ禍が始まる前と比べ10%増えています。

 アマゾンのベゾス最高経営責任者(CEO)の資産は15日の時点で、今年1月1日に比べ250億ドル(約2兆6800億円)増加。IPSは「近代史上、未曽有の増加だ」「中米ホンジュラスの国内総生産(239億ドル)より多い」と指摘しています。

 アマゾンは、新型コロナウイルス感染拡大による外出制限で需要を増大させ、17万人規模の追加雇用を行い株価も上昇しています。他方で、全国にある集配センターでの感染対策が不十分だとして2度にわたり従業員によるストが実施されています。

 IPSは、ベゾス氏や電気自動車メーカーのマスクCEO、ズーム創業者のユアンCEOら、米国で最も裕福な34人のうちの8人を「パンデミック・プロフィティアーズ」(感染症拡大で暴利をむさぼる者)と命名。8人はそれぞれ、今年10億ドル以上のもうけをあげています。

 調査責任者のコリンズ氏は▽パンデミック・プロフィティアーズを監視する議会特別委員会を設置する▽増収に応じ緊急に課税する▽富裕税の増税を実施する―などの施策を提案しています。


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