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2020年3月13日(金)

朝鮮学校にマスク配らず

コロナ対策 さいたま市に批判

 新型コロナウイルスの感染を防ぐために幼稚園や保育園、学童保育に備蓄マスクを配布しているさいたま市が、埼玉朝鮮初中級学校の幼稚部(同市大宮区、園児41人)を配布対象から外すという差別的対応をとっていたことが、12日までに分かりました。

 同学校の朴成文・教務主任は「10日に園長が市に電話で問い合わせたところ、配布対象外だと説明されたので驚きました。応対した課長補佐に理由を聞くと『不適切に転売されるおそれがある』と言われ、ショックを受けました。不平等で差別的な対応だとして抗議した」といいます。

 市の担当者によると、おとな用のサージカルマスク約9万3千枚を市内1千カ所以上の子ども関連施設に配布する計画です。子どもたちに感染を広げないために職員が使用することを想定し、各施設に1箱(50枚)程度を配るとしています。

 配布先は「市が指導監督する施設」で、朝鮮学校は含まれないとしていますが、県が監督する私立保育園は配布対象になっています。同学校は国から学校法人の認可を受けて運営されています。

 市の担当者は「『転売される』との表現で誤解を招いたことは反省しています。ご意見を踏まえて今後の対応を話し合っている」と述べました。

 日本共産党さいたま市議団の松村敏夫幹事長は「差別を煽(あお)りかねない発言があったことは許されません。新型コロナウイルスの感染拡大に不安が広がるなかで、子どもたちの命と健康を守る対応が求められます。市内すべての子ども関連施設にマスクを届けられるように配布対象を見直すべきだ」と指摘しています。


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