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2020年3月9日(月)

2020国際女性デー

メキシコ 暴力抗議 初の全国ストへ

怒る女性 賛同拡大

 メキシコで9日、女性への暴力・殺害事件に抗議し、抜本的な対策強化を求める同国史上初の全国女性ストが行われます。女性団体の呼び掛けに対して瞬く間に賛同が広がり、官公庁や財界団体も協力や連帯を表明。「空前の反響」(地元メディア)を呼んでいます。


官公庁・財界が次々連帯

 現地からの報道によると、首都メキシコ市では最近、25歳の女性が夫の暴力で殺害され、7歳の少女が遺体で発見されるなど、女性を標的にした殺人事件が連続的に発生。女性たちの怒りの行動が新たな盛り上がりを見せています。こうした中、2月22日、ベラクルス州の女性団体「海の魔法使い」がSNSで「私たち女性がいない日」と銘打った女性ストを呼び掛けました。

 同団体は、職場にも、学校・大学にも行かない、買い物にもいかない、など具体的な行動を示し、国中の街頭から女性がいなくなる状況を生み出そう、女性が安全な環境づくりを要求しようと訴えています。8日の国際女性デーにちなむものですが、同日が日曜日のため、より影響が大きい月曜日の9日に設定されました。

 現地紙フィナンシエロ電子版6日付に発表された世論調査によると、67%がスト呼びかけを支持すると回答。57%の女性が「参加する」と述べています。

 メキシコ政府の閣僚らも次々支持を表明。治安問題を担当するオルガ・サンチェス内相は、仕事柄ストへの参加はできないが、今回の抗議行動を「象徴するものを身に着けて出勤する」と語り、話題となっています。

 国連メキシコ事務所は6日、「全ての女性・少女が暴力なしに生きる権利と機会均等を求めるさまざまなたたかいは重要であると確信している」と述べ、ストへの支持を明らかにしました。

 財界団体COPARMEXも賛同し、加盟各社に対して連帯行動を要請する声明を発表。その中で、ストによる損失は首都メキシコ市だけでも約60億ペソ(約314億円)に達するが、「その損失は、非難される痛ましい問題(女性の殺害)を可視化する必要性に比べれば重大ではない」と指摘しています。

 小売り大手のウォルマート、自動車メーカーのフォルクスワーゲンも賛同し、9日は男性だけのシフトで乗り切るとしています。


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