2020年3月1日(日)
新型コロナ 欧州各国対策強化
伊 緊急措置を延長
【ベルリン=伊藤寿庸】新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、欧州各国の政府が対策を強めています。28日に感染者が888人となり、死者が21人に達したイタリアでは、感染拡大が深刻な北部ロンバルディア州が一部都市の封鎖などの緊急措置を1週間延長すると発表。大学や博物館、劇場、映画館などの閉鎖や集会の禁止などを続けます。
英国では、ジョンソン首相が同日、感染拡大の速度を抑えることは「政府の最優先課題だ」と述べました。国内の感染者の数は20人。保健当局者は手洗いを奨励しています。
ドイツ政府の危機委員会は、中国からの旅行者に義務付けていた健康状態の事前報告を韓国と日本、イタリア、イランからの旅行者にも拡大すると発表しました。同国の感染確認は60人で、1000人以上を隔離しています。
ベルリンのロベルト・コッホ研究所は同日、感染者が接触した人々を追跡することが公衆衛生上最も重要な措置だと指摘。同研究所のシャーデ副所長は都市の封鎖について「逆に新たな問題を作り出す」として勧告しないと述べました。
フランスでは、感染者が19人から57人に拡大する中、ベラン保健相が感染予防のため握手を自粛するよう勧告しました。
英独仏などでは、マスクの着用を奨励しないとされています。