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2020年2月21日(金)

2020米大統領選

格差解消へ「社会主義」争点に

民主党候補指名へTV討論

 【ワシントン=池田晋】11月の米大統領選に向け民主党の指名を争う主要6候補によるテレビ討論会が19日、西部ネバダ州ラスベガス市内で開かれました。指名争い第3戦となる22日の同州党員集会を3日後に控え、通算9回目の討論会。選挙戦に巨額の私財を注ぎ込む大富豪ブルームバーグ前ニューヨーク市長の初参加により、経済格差の拡大という米社会の抱える矛盾、その中で注目を集める「社会主義」が討論の大きな争点となりました。

 「民主的社会主義者」を名乗り支持率トップに躍り出たサンダース上院議員は、米国民の底辺1億人以上に相当する富をブルームバーグ氏が所有しているとし、数十万人が路上で寝、数千万人が学生ローンに苦しむ国で「それは間違っており、不道徳だ」と述べ、格差の解消を訴えました。

 バイデン前副大統領の失速などを受け急速に支持率を伸ばす中道派ブルームバーグ氏は「資本主義を投げ捨てることはしない。共産主義の名で他の国はそれを試みたが失敗した」などと述べ、サンダース氏を選べばトランプ大統領に勝てないと攻撃。自らが築いた富を「自分が懸命に働いた結果だ」と言ってのけました。

 これに対しサンダース氏は「その富の全体をつくったのはあなた一人でなく、労働者もそこで役割を果たしている」と反論。社会主義を名乗る候補者に有権者は懸念をもっていると司会者が問うと、「民主的社会主義」が目指すのは「ブルームバーグ氏のような富豪のためだけでなく、すべての国民のための政府をつくることだ」と強調しました。

 中道派ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長は、サンダース氏を「資本主義を諸悪の根源とする社会主義者」、ブルームバーグ氏を「金を全ての力の根源とみなす大富豪」とやゆし、極端な候補でなく「本当の民主党員」を選ぶべきと主張しました。


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