2020年2月13日(木)
2020米大統領選
ニューハンプシャー州予備選
「打倒トランプ」は誰 候補選び迷う有権者
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【マンチェスター=池田晋】米大統領選の民主党候補者指名争いの第2戦となった北東部ニューハンプシャー州の予備選は、サンダース上院議員が勝利を収めました。投票行動から見えてくるのは政策への共感だけでなく、トランプ大統領を打倒できる戦略と資質をもつ最良の候補者を選ぼうと揺れる有権者の姿です。
悩んだ末に
仕事帰りに投票所へ向かう車の中で候補者を決めたというケン・コーミアさん(53)は、サンダース氏とブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長、ウォーレン上院議員の3人で悩んだ末、「無規制の資本主義はこの国で機能していない」と最後はトランプ氏打倒の思いをサンダース氏に託しました。
投票日の2日前、バイデン前副大統領の集会を訪れていたピート・ガロさん(69)は、サンダース氏を含む世論調査の上位4人で迷いながら、トランプ氏に勝てるかどうかが最大の決め手だと強調しました。
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戦略の違い
3日の中西部アイオワ州の党員集会と、この日のニューハンプシャー州の予備選の結果から、サンダース、ブティジェッジの両氏が首位を競い合う構図が浮上してきました。一方、両氏の間にはトランプ氏をどう打倒するかをめぐって戦略の違いも鮮明になってきています。
サンダース氏は若者や非白人層の投票率の引き上げで「世代や人種を超えた政治運動」の構築を目指します。一方、ブティジェッジ氏は「将来およびかつての共和党支持者」に呼び掛ける場面が最近増えています。
ブティジェッジ氏の集会に来ていたデザリー・ハバードさん(45)は、トランプ氏就任で分極化する政治を憂い、共和党から無党派に切り替え。ブティジェッジ氏なら国を団結させることができると語りました。