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2020年2月13日(木)

防衛相答弁ごまかし明白

データ数値は地盤強度示す

赤嶺議員追及

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 都合の悪いデータを隠そうとしたのではないか―。沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設をめぐり、日本共産党の赤嶺政賢議員は12日の衆院予算委員会で、建設予定地に広がる軟弱地盤に関わる地盤強度データを防衛省が隠ぺいしていた問題を追及しました。

 埋め立て区域に広がり最深約90メートルに達する「マヨネーズ並み」の軟弱地盤は大規模な地盤改良工事が必要です。しかし、70メートル以深の工事が可能な作業船は国内にありません。防衛省はこれまで、70~90メートルの地盤は「非常に固い」として、70メートルまでの地盤改良でも新基地建設は可能と主張してきました。

 赤嶺氏は「赤旗」日曜版の記事を示し、政府が昨年3月に提出した一連の調査報告書によって、政府がこれまで行ってこなかったと主張してきた最深90メートルに達する調査地点B27での地盤強度を示す力学試験が行われていたことを明らかにし、「70メートルより深い部分の強度は、政府の説明を大きく下回る3分の1程度しかない」と指摘しました。

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 防衛省の現在の設計を根本から覆すデータの隠ぺいを追及した赤嶺氏に対し、河野太郎防衛相は、「B27については、土の種類を確認する物理試験を実施したが、土の強度を測る力学試験は行っていない」などと強弁。「簡易的な試験」であり、「受注者が自主的に行ったもの」と言い訳に終始しました。

 しかし、明らかとなったデータは強度を示す「非排水せん断強度」であり、土の種類ではなく、地盤強度を示す数値が並んでいます。答弁のごまかしは明らかです。

遅れの責任 安倍政権に

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(写真)質問する赤嶺政賢議員(左)=12日、衆院予算委

 赤嶺氏は、地盤改良にともなって政府が工期を当初の5年から12年に延ばし、費用も3500億円から9300億円に引き上げたことを指摘しました。

 日本政府が1996年に普天間基地の返還に合意してから来年4月で25年、四半世紀になり、その上さらに12年かかります。しかも、玉城デニー知事が設計変更申請を承認したときが(12年の)起算点であり、知事は、辺野古新基地に反対していると強調。

 赤嶺氏は、「このどこが一日も早い返還なのか。辺野古にこだわっていたら、普天間の返還は絶対に実現できない」と追及しました。

 安倍首相は、工期が延びたことについて、民主党政権時代に普天間の「移設先」をめぐって「混乱」があったなどと問題の責任を民主党に押しつけるような答弁をしました。

 赤嶺氏は、軟弱地盤が見つかり工期が12年延びたのは民主党政権の責任ではなく、安倍内閣になってからの問題だと反論。「だいたい安倍内閣になって2022年までに(解決)できると言っていたではないか」とただしました。

サンゴ移植で「圧力」

農水相に勧告取り下げ要求

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、防衛省沖縄防衛局が申請したサンゴ移植の可否判断を県が保留していることについて、江藤拓農林水産相が許可するよう県に「是正」を勧告していたことが分かりました。日本共産党の赤嶺政賢議員が12日の衆院予算委員会で、「不当な圧力だ」として勧告の取り下げを強く求めました。

 勧告は1月31日付。防衛局は、埋め立て予定区域の大浦湾側に生息するサンゴ約4万群体を移植するための特別採捕許可を県に申請。県は、埋め立て承認の撤回に関する訴訟が係争中で、司法の最終判断が出るまで処分を行わない方針です。

 勧告は、申請についての標準処理期間(45日)を経過しているなどとし、許可処分をしない相当な理由はないとしています。

 赤嶺氏は、「工事継続の是非が問われているときに工事を前提としたサンゴ移植の判断などできるはずがない」と述べ、係争中は標準処理期間を適用すべきではないと指摘。江藤農水相は、沖縄防衛局長から連絡があったことを認めたうえで、「裁判係争中は(判断しない)理由にならない」などと強弁しました。

 赤嶺氏は、「農水省が防衛省から頼まれて県に圧力をかけるとはあまりにもひどい」と指摘。「不当な圧力には沖縄は負けない」と強調しました。


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