2020年1月29日(水)
艦長ら証人採用へ
おおすみ裁判 6月にも尋問
海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」(8900トン)が広島県沖で、釣り船「とびうお」(5トン未満)に衝突し船長と釣り客ら3人が死傷した事件で28日、遺族らが国を相手に損害賠償を求めている裁判の第19回口頭弁論が広島地裁(谷村武則裁判長)で開かれました。裁判所は原告側の主張を認め、艦長や事故目撃者らの証人採用を認めました。
証人採用されたのは艦長、船務長(当直士官)、航海長(同)、艦橋での見張員、レーダー監視員、陸上からとびうおの「右転」を目撃したと国土交通省運輸安全委員会で証言した作業船船長の6人と、原告側の遺族ら4人。裁判所は6月にも証人尋問を始めることを明らかにしました。
裁判で原告側は、衝突の原因が釣り船の突然の右転にあるとする被告側の主張に客観的な根拠がないと反論。操艦責任者だった艦長や目撃者の作業船船長らを証人として申請していました。被告側は「とびうおの右転は客観的事実であり、証人尋問は必要ない」としてきました。