2020年1月24日(金)
武漢市、空港・駅を封鎖
新型肺炎被害広がる中国
【北京=釘丸晶】新型コロナウイルスによる肺炎の被害が全土に広がっている中国で、発生源とされる湖北省武漢市は23日、市外への感染拡大を防ぐため、空港や鉄道駅を閉鎖する措置を取りました。市当局は、「特別な事情がなければ武漢から離れない」よう市民に要求。武漢は長江と支流の漢江が交わる大都市で、人口は約1100万人です。
武漢市内全域の地下鉄やフェリー、バスなどの公共交通機関の運行も23日午前10時(日本時間同11時)から停止されました。国家交通運輸部も同日、緊急通知を出し、武漢へ入る公共交通機関の一時運行停止を命じました。
中国全土で確認された新型肺炎の感染者は23日夕までに600人を超えました。死者は23日午前0時までに17人となりました。
湖北省は省内の高速道路の入り口の封鎖を決定。春節のため北京から同省の実家に帰省した女性は「早く収まってほしいが、しばらく滞在する準備をしなくてはいけない。北京には予定通りに戻れそうにない」と本紙に不安を語りました。
中国では24日から1週間、春節(25日、旧正月)の大型連休が始まり、前後40日間でのべ30億人が国内を移動するとされます。北京市は春節連休中に多くの人が集まる廟会(びょうかい=縁日)の開催をとりやめました。