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2020年1月23日(木)

新型肺炎死者9人に

中国機関会見 感染449人 「拡散の危険」

 【北京=釘丸晶】中国国家衛生健康委員会の李斌(り・ひん)副主任は22日午前、新型のコロナウイルスによる肺炎について会見し、同日午前0時(日本時間同日午前1時)時点で確認された感染者数が440人になったと明かしました。死者数は前日から3人増えて9人に。全員が、発生地である武漢市のある湖北省で感染しました。

 会見後も、遼寧省で2人、海南省で4人の感染者が確認されるなどしており、感染者数は449人となっています。地方政府の発表が相次ぐ背景には、習近平国家主席が20日に、速やかな情報公開を指示したことがあります。

 同委が今回の新型肺炎について記者会見を開くのは初めてです。李氏は「すでにヒトからヒトの感染、医療関係者への感染が確認され一定範囲の地域へ拡散している」と指摘。ウイルスが変異する可能性についても言及し、「さらに拡散の危険がある」と述べました。

 中国では、24日から春節(旧正月)の大型連休が始まり、帰省や旅行などで人の移動が1年で最も激しくなる時期です。李氏は駅、空港、商店街など人の集まる場所や、バス、電車、飛行機など密閉された交通機関での換気、消毒、体温チェックなどの措置を徹底し、拡散防止に努める方針を示しました。

 2002年11月に広東省で発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)は情報が隠されたまま03年2月の春節を迎え、その後の大流行につながりました。今回の肺炎は、SARSと比べ感染力は弱いと言われています。


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