2020年1月21日(火)
口閉ざす辞任閣僚ら
疑惑の菅原氏・河井夫妻
国会召集日
昨年10月、公職選挙法違反疑惑で相次いで閣僚を辞任した菅原一秀前経済産業相、河井克行前法相と、河井氏の妻で陣営の同法違反疑惑が指摘されている案里参院議員が国会召集日の20日、国会内で記者団の取材に応じました。ただ、3氏とも「捜査への支障」などを理由に疑惑に関する説明を避けました。国会議員として国民の前に真実を明らかにするのは司法の捜査とは別の問題であり、説明責任は免れません。3氏は昨年秋以降、国会を欠席していました。
河井前法相は、自身と妻が公選法違反の容疑で捜査されていることについて謝罪。一方で「刑事事件という性質上、捜査に支障をきたしてはならない。(説明は)控えたい」と語りました。
妻の案里氏も「政治不信を招いていることを深くおわび申し上げたい」と口では述べたものの、「捜査の進展を見ながら、区切りが付いたところでしっかり説明させてほしい」と説明を避けました。
経産相辞任後、3カ月近く公の場に姿を現していなかった菅原氏も記者団の取材に応じました。
菅原氏は秘書が選挙区内で香典袋を手渡したなどとする『週刊文春』の報道などを受け、大臣を辞任していました。公選法は、本人が葬式や結婚式に出席する場合を除き、政治家が選挙区内で金品を贈ることを禁じています。
菅原氏は、「大臣辞任に際して、ご迷惑を掛けた」と「おわび」を口にしたものの、疑惑については、刑事告発を受けていることをあげ、「捜査に支障がないようにしていかなければならない」と説明を避けました。
菅原氏は大臣辞任の際も「今後、説明責任を果たしたい」と話していましたが、この日も、「適切な時期に全容を説明したい」などと述べるだけでした。
与野党から説明を求める声があがっていたのに会見も開かれなかったことについては、「睡眠障害と診断された。年末年始にようやく体調が回復した」と釈明。「一からしっかり出直し、精進したい」と議員辞職や離党は否定しました。