2020年1月11日(土)
イランとの戦争反対
全米370カ所デモ
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【ワシントン=池田晋】トランプ米政権がイラン司令官殺害後の緊張激化で軍事衝突の瀬戸際を一進一退する中、全米各地で9日、再びイランとの戦争に反対するデモが広がりました。主催団体の発表によると、デモが行われたのはワシントンやニューヨーク、サンフランシスコといった主要都市を含む370カ所以上です。
行動を呼び掛けた反戦連合体の「ノー・イラン戦争」は声明で、「戦争反対の私たちの声こそ多数派だ。団結して立ち上がり、トランプの対イラン戦争に反対する」と表明しました。
米メディアによると、フィラデルフィアでは、「戦争反対! トランプ阻止!」などと書かれたカードを掲げた市民100人以上が中心部を行進しました。
首都ワシントンでは、トランプ氏の対イラン軍事行動を制約する決議案の議論まっただ中の連邦議会前で集会が開かれ、数百人が集結。進歩派議員らが議会での戦争阻止策を報告し、参加者らは「ノー戦争! イエス平和!」と唱和で応じました。
イスラム教徒女性として初当選したイルハン・オマル下院議員は、合衆国憲法は本来戦争の着手を困難にしており、「だからこそ議会のみが宣戦布告の権限をもつ」と指摘。「今日、議会は憲法上の権限を行使する。『イランとの戦争は反対』と声高に明瞭に言うためだ」と話しました。