2020年1月9日(木)
軍事的応酬やめよ
米民主党幹部が声明
イラン報復 戦争発展阻止訴え
【ワシントン=遠藤誠二】イランの報復軍事攻撃を受けて米民主党幹部は7日夜、軍事的応酬を自制し戦争発展を阻止することを呼びかける声明を相次いで発表しました。
ペロシ下院議長は、「米兵の安全を守り、米政権による挑発をやめさせなければいけない。またイランへも暴力の停止を求める。米国と世界は戦争などをする余裕はない」と訴えました。
大統領選に向け民主党候補の指名争いを続けるウォーレン上院議員は、「これは、なぜ私たちが中東での緊張激化を阻止しなければならないのかを思い起こさせるものだ」と主張しました。
ケリー元国務長官は、「世界にとって悲劇だ。トランプ政権は外交ではなく、戦争に急いでいる。もしこの展開が、しっぺ返しの応酬になるなら必要のない戦争となる。米大統領の選択による無謀な戦争を起こしてはならない」と警告を発しました。
エンゲル下院外交委員長(民主)は「今なすべきことは、すべての側が巧言を抑えること、われわれ自身が悪夢の呪縛から解き放たれることだ。なぜなら米国民は戦争などしたくはないからだ」と指摘しました。
共和党のランド・ポール上院議員はツイッターで「イランによる行動は言い訳のしようがない行為だ」とイランを批判。一方で「中東でまた終わりのない戦争が始まる前に緊張激化を止める必要がある」として、米政府側にも抑制的な行動を求めました。