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2019年11月24日(日)

緊迫カジノ誘致 道民はノー

札幌弁護士会シンポ

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(写真)札幌弁護士会が開いたカジノ問題のシンポジウム=22日、札幌市内

 札幌弁護士会(樋川恒一会長)は22日、北海道のカジノ誘致の問題点を掘り下げるシンポジウムを同市内で開き、市民ら60人が参加しました。

 北海道は、苫小牧市を「優先候補地」として、実質的なカジノ誘致活動をすすめてきました。これまで誘致への正式な態度表明を先送りしてきた鈴木直道知事が「誘致に挑戦するかしないかは、年内に判断する」(10月2日)とのべ、一気に緊迫した事態を迎えています。

 同弁護士会所属の小林由紀弁護士が基調報告でカジノをめぐる論点を提示し、「道民一人一人の問題として考えよう」と呼びかけました。

 医師で北海道児童青年精神保健学会カジノ問題ワーキンググループの黒川新二さんは、ギャンブルで苦しむのはギャンブラー本人だけではなく家族や子どもたちであることをあげ、「失敗しても成功しても地域社会は破壊される。それが苫小牧カジノの将来予想図です」とのべました。

 阪南大学の桜田照雄教授、北海道新聞記者の村田亮氏、池田賢太弁護士がパネルディスカッション。「カジノは正面から賭博罪に反する違法なものをやろうとするもの」(池田氏)、「道庁が最近行った調査でも『不安がある』が66%と世論の状況は明白だ」(村田氏)と発言。桜田氏はカジノがもたらす社会的損失について韓国での統計を示し、「カジノでは社会が得る『利益』の4~5倍の損失が出る。こんなものに経済対策を委ねることはできない」と強調しました。

 同弁護士会消費者保護委員会委員長の竹之内洋人弁護士は「知事には『道民目線』で、カジノはノーという判断をしてほしい」と語りました。


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