2019年11月9日(土)
芸術家ら結束
芸術祭補助金不交付撤回求めてアピール
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国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付決定の撤回を求めて8日、芸術・文化にかかわる団体や個人が文部科学省前でアピール行動をしました。「文化を殺すな」と書かれたプラカードを手にした参加者は、「決まっていた補助金が、いきなり不交付にされたプロセス(経過)を必ず明らかにしなければならない」と訴えました。
同芸術祭の企画展「表現の不自由展・その後」の再開を求めて芸術家らが結成したプロジェクト「ReFreedom Aichi」が呼びかけました。撤回を求める約10万人の署名を文化庁に提出する予定でしたが、「同庁の対応が不誠実だった」として、提出しませんでした。
アピール行動では、ラッパーのダースレイダーさんが司会を務めるなど、さまざまな立場の人がマイクを握りました。
この問題で文科省前抗議を呼びかけた美術ライターの島貫泰介さんは、「状況はどんどんと悪くなっています。いったい日本の文化行政はどうなっているのでしょうか」と語りました。
「表現の不自由展・その後」実行委員会のメンバーで、元NHKプロデューサーの永田浩三さんは、補助金を不交付にした経過を明らかにしなければ、同芸術祭に対する脅迫や妨害を正当化することにもなると指摘。「この問題は終わっていません。理不尽に抗っていこう」と話しました。
同芸術祭にも参加した、アーティストの小泉明郎さんは、「今日を出発点に、これからも連携していきましょう」と語りました。