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2019年11月2日(土)

シカゴ教員スト勝利

新労働協約結ぶ暫定合意

 【ワシントン=遠藤誠二】全米第3の人口を抱える米中西部イリノイ州のシカゴで、賃上げや教育環境の改善を求めストライキを続けていたシカゴ教職員組合(CTU)とサービス業国際労組(SEIU)は10月30日までに、シカゴ公立校学区(CPS)と、5年間の新たな労働協約をそれぞれ結ぶ暫定合意で妥結に至りました。ストは半月を経て終了します。


 暫定合意(CPSとCTU間)は、▽すべての教員への16%の賃上げ保障▽ソーシャルワーカーを約200人増員しすべての学校に配置▽養護教員250人を新協約期間中に増員▽12年生(高校最終学年)クラスの少人数化にむけた予算化―などです。またSEIUとCPSの合意は、特別クラス教員の給与引き上げ(最高で40%)やバス運転手、学校警備員らの賃上げ(17~32%)など。

 CTUのシャーキー議長は、「(合意は)シカゴの教育者の経験や意見を認め尊重するものだ」「最も弱い立場の児童、生徒に、必要な教育、予算、サービスが受けられることを確かなものにする」と評価しました。

 SEIU(73支部)のパーマー議長は、「シカゴ労働者の勝利であり、団結して行動すれば、何が可能なのかを示すものだ」と述べました。

 CTUは幹部による投票で暫定合意を承認。今後、組合員による投票が行われます。SEIUメンバーはすでに投票を行い、賛成で合意を承認しました。

 ストはCTU組合員2万5000人、SEIUの7500人が参加して10月17日から行われています。シカゴ学区は全米で3番目に大きく、児童・生徒数は約40万人。


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