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2019年11月1日(金)

「主戦場」上映決断を

川崎映画祭主催者集会 市民が要求

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(写真)発言する中山代表(こちら向き右から3人目)ら映画祭関係者=30日、川崎市

 川崎市で開かれている「第25回KAWASAKIしんゆり映画祭」が、旧日本軍の「慰安婦」問題を描いたドキュメンタリー映画「主戦場」(ミキ・デザキ監督)の上映を中止した問題で、同映画祭が主催する表現の自由を問う討論集会が30日、同市で行われました。市民、運営スタッフなど約170人が参加しました。

 同映画祭の中山周治代表は、共催者で、予算の半額近くを負担する川崎市から8月5日に、「主戦場」を上映するなら共催は難しいとの電話を受け、同映画祭側の判断として上映中止を決めたと説明しました。

 同作に対しては、元「慰安婦」の主張を否定する側で登場した藤岡信勝氏らが、肖像権の侵害などとして上映禁止を求め、6月に提訴しています。

 中山氏は、「川崎市から『提訴された映画を、映画祭で上映することはどうなのか』と言われ、それ以上は理由を聞かなかった」と述べ、「提訴について運営委員会で検討した上で、作品の内容は良いと判断して6月末から上映に向け進めてきたが、8月1日開幕のあいちトリエンナーレで嫌がらせが殺到したことなど状況の変化は大きかった。妨害など危険を想定して中止した」と話しました。

 会場からは、「『主戦場』上映に伴う危険は考えられない。上映を再開してほしい」「予算を負担する市の“懸念”は圧力だ」などの意見が相次ぎました。

 デザキ監督は「中止は、まだ起こってもいない嫌がらせに降伏したことになる。『主戦場』だけの問題ではない。嫌がらせや圧力に屈せず、勇気ある決断をしてほしい。一緒に言論の自由を守るために行動したい」と発言。中山代表は、同映画祭開催中(11月4日まで)の上映を検討すると応じました。


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