2019年10月27日(日)
GMスト 賃上げ合意
40日間で終結へ
「労組メンバー誇りに思う」
米国
【ワシントン=遠藤誠二】全米自動車労組(UAW)は25日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)で続いていたストライキを終了させることを発表しました。9月中旬から続いていた12年ぶりのストは40日で終了。週明けの28日から本格的に工場操業が再開されます。
GMとUAWの交渉メンバーは16日に、暫定合意に達していました。UAW組合員は25日までに合意の可否について投票を行い、6割近くが賛成し、ストが終了しました。
ディッテスUAW副議長は25日、「国中の人々の心をとらえたGM労組メンバーを強く誇りに思う」との声明を発表しました。
合意は、賃上げと一時金支払いを含みます。米メディアは、基本給の引き上げ、フルタイム労働者の時給32ドル(約3480円)への引き上げ、一時金支払い1万1000ドル(約120万円)が盛り込まれているなどと報じています。
労組側が要求していた工場閉鎖の中止=雇用保障をめぐっては、オハイオ州ローズタウン、ミシガン州ウオーレン、メリーランド州ホワイトマーシュの3工場は閉鎖。GM本社地元のミシガン州デトロイト・ハムトラマック工場は継続し、拡張します。
GMとUAWは4年ごとの労働協約改定をめぐり折り合わず、9月16日から米国内31の工場で、4万8000人が参加してストが行われてきました。40日間の全国規模のストは1970年の67日間に次ぐものです。UAWは今後、他の米自動車大手のフォード・モーター、フィアット・クライスラーとも交渉にあたるとしています。