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2019年10月25日(金)

ベルリン 家賃高騰待った

10年で2倍超に 「上限法」決定

 【ベルリン=伊藤寿庸】ドイツの首都ベルリン市は22日、家賃の高騰を抑えるため、5年間の家賃引き上げ禁止などを含む「家賃上限法」を決定しました。2020年1月1日から施行されます。ベルリン市の与党は、社民党、左翼党、緑の党です。

 同法の対象となるのは、2014年以前に建てられた150万戸。1カ月の家賃1平方メートルあたり9・8ユーロ(約1200円)の上限も設定され、場所や築年数、設備などによっては家賃が下がる場合もあります。新築は対象ではなく、住宅の新規建設に投資を誘導する狙いもあります。

 ベルリンは、他の欧州の諸都市に比べて家賃が安く、芸術家などを引き付けてきました。しかし最近は世界中からの投資・投機資金の流入で家賃が急騰。08年から2倍以上に値上がりしました。古い住宅を改装して高い家賃で貸すことが流行しており、高齢者が家賃を払えず住み続けられなくなるケースが増えています。

 保守政党などは同法を、「東独の社会主義の再来」と批判。南ドイツ新聞は、オーストリアで1994年以来、全国規模で古い住宅の家賃の上限を設定している例をあげ、ベルリンのような法律を全国で導入すべきだと論じました。


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