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2019年9月27日(金)

不自由展 文化庁が補助金撤回

愛知県知事「裁判で争う」

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(写真)文化庁の補助金取り消しに対する抗議行動=26日夜、文部科学省前

 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が、脅迫を含む電話などの殺到や政治的圧力で中止された問題で、文化庁は26日、採択を決めていた芸術祭への補助金約7800万円を全額不交付にすると発表しました。

 文化庁は外部有識者の審査を経て、4月に同芸術祭への「文化資源活用推進事業」の補助金7800万円を採択し、交付する予定でした。しかし、菅義偉官房長官が同芸術祭開幕直後の8月2日、交付金について「事実関係を確認、精査して適切に対応したい」と発言していました。

 文化庁は、愛知県は、会場の安全確保や運営を脅かす事実を認識していたのに、それを申告しなかったため、採択決定後の文化庁による審査で適正な審査を行うことができず、「申請手続きにおいて不適当な行為」だったとの理由で補助金適正化法に基づき不交付を決めたとしています。一方、採択決定後に不交付になった今回のような例はこれまでにないとしています。

 これにたいし愛知県の大村秀章知事は同日、県庁内で記者団に対し「事実誤認もあり、一方的に決定されたのは承服できない」「憲法21条が保障する表現の自由に対する重大な侵害だ」と批判し、速やかに法的措置を講じる姿勢を明らかにしました。


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