2019年9月19日(木)
地方自治の保障ぜひ
辺野古訴訟即日結審 デニー知事陳述
福岡高裁支部
|
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設工事を止めるために県が行った埋め立て承認撤回を、取り消した国土交通相の裁決は違法な国の関与だと県が提起した、「国の関与取り消し訴訟」の第1回口頭弁論が18日、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)でありました。玉城デニー知事が意見陳述し、即日結審しました。判決は10月23日です。
法廷でデニー知事は、国民の権利・利益の救済を目的とする行政不服審査制度を沖縄防衛局が「私人」として乱用し、同じ内閣の一員で同新基地建設推進の立場である国土交通相が裁決したことについて「国が一方的に地方公共団体の決定を覆すという手法が認められれば、真の地方自治は保障されない」と訴えました。
国側は、裁決の違法性を否定し、県の請求を却下することを求めました。
口頭弁論後、デニー知事は県庁で記者会見し「国と地方公共団体の関係のあり方、国と地方の係争処理のあり方が正面から問われる裁判であり、沖縄だけの問題ではなく、全国の地方公共団体にとっても大きな影響を与える」と語りました。
デニー知事は「違法な国の関与に裁判所がお墨付きを与えることになれば、地方自治のみならず、法治国家に未来はない」と力を込めました。