2019年9月2日(月)
一部デモ隊、空港で抗議
香港 地下鉄では40人拘束
【香港=釘丸晶】香港で逃亡犯条例改定案への反対を発端とする抗議活動が続くなか、一部デモ隊が1日、香港国際空港に詰めかけ、道路を封鎖するなど抗議行動を展開しました。香港メディアによると空港線の一部駅で設備を破壊するなどの行為もあり、空港線の運行に影響が出ています。道路封鎖の影響で空港周辺の道路は非常に混み合い、一部バスの運行も中止されました。
インターネットでの呼び掛けに応え、午後1時(日本時間午後2時)ごろから黒いシャツやマスク姿の若者らが空港に集結。「香港を取り戻そう、革命の時だ」「五大要求は一つも欠かせない」などと叫び、キャリーカートなどで入り口をふさぐなどしました。
警官隊が空港に展開し、デモ隊に違法行為をやめるよう呼び掛けました。午後4時50分(同午後5時50分)時点で大きな衝突は起こっていません。
前日の集会とデモは当初平和的でしたが、一部が過激化し、香港メディアによると立法会(議会)や政府本部、警察本部に向け火炎瓶や腐食性の液体などを投げ、警察は政府本部一帯で催涙弾を発射し、放水車も出動させました。
九龍地区の地下鉄太子駅では香港鉄路の通報を受けた警察が構内や車内に残っていた乗客を組み伏せ、警棒でめった打ちにするなどして、40人を拘束しました。
民主派立法会議員の林卓廷氏は警察の行動を強く非難。「市民に重大な恐慌を引き起こす(白シャツ集団がデモ参加者や市民を襲撃した)元朗事件のバージョンアップだ」と批判しました。