2019年8月30日(金)
香港で#MeToo集会
警察の性暴力に抗議
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【香港=釘丸晶】香港の逃亡犯条例改定案への反対を発端とした大規模な抗議行動をめぐり、警察のデモ参加者へのセクハラや性暴力に抗議する#MeToo集会が28日夜、香港島・中環(セントラル)の公園「チャターガーデン」で開かれました。
警察のデモ参加者への性暴力については先週、ある女性が会見し、警察署で服をすべて脱がされ、ボディーチェックをされた上、その姿を十数人の男性警官に見られたと告発。集会で女性は帽子やサングラス、マスクで顔を隠した姿で登壇し、「同じような目に遭ったデモ参加者は声をあげてほしい。男女ともに手を取り合って真実を語りましょう」と訴えました。発言中、声を詰まらせる女性に会場からは「私たちがついている」「頑張れ」と声援が送られました。
30代の男性は「警察は女性に裸でのボディーチェックを要求したことを否定しているが、私は女性の発言を信じる。今日は抗議者の基本的人権と尊厳を取り戻すため集会に参加した」と話しました。
警察に逮捕され、連行される時にスカートや下着をはぎ取られた女性は「私は間違った事をしていないから、この事を恥ずかしいとは思わない」と発言。「今回の経験を恐れてデモに参加しなくなることはない。それこそが警察の目的だからだ」と訴えました。
会場や周辺の道路を人波が埋め、集会には主催者発表で3万人超が参加。参加者は「悪い警察の性暴力を追及しよう」と大きな声をあげました。
一方、キャセイ・パシフィック航空がデモに参加した職員を解雇したことに抗議する集会も同日、中環のエディンバラ広場で開かれました。香港メディアによると、これまでに少なくとも20人のパイロットと客室乗務員が解雇されたといいます。約2000人が参加し、解雇撤回や政府による弾圧をやめるよう求めました。