2019年8月29日(木)
南シナ海問題
国際法による紛争解決を
マレーシアとベトナム協力合意
マレーシアのマハティール首相は27日、ベトナムのグエン・スアン・フック首相とハノイで会談し、南シナ海問題に関し、国際法に基づく紛争の平和的な解決に向け協力することで合意しました。また、実効的で法的拘束力のある南シナ海行動規範(COC)の早期制定のため、地域諸国とともに緊密に協力することで一致しました。共同記者会見でフック首相が明らかにしました。(井上歩)
両国首相が会談
マハティール氏のベトナム訪問は昨年5月の首相再任後初めて。共同記者会見でマハティール氏は「現在の世界で国際法が軽視され、大国が法を恣意(しい)的に用いるために多くの国々が影響を受けていると共同して声を上げる必要がある」と強調しました。両首脳は東南アジア諸国連合(ASEAN)内での協力強化で一致。他の加盟国とも連携してASEANの結束と中心的役割の強化を図っていくことを確認しました。
マハティール氏は、南シナ海で両国が権利を主張する大陸棚の重複部分について協議していると明かし、「両国とも、こうした係争が交渉や法廷など平和的に解決されるべきだと考えている」と強調しました。