2019年8月27日(火)
警察を市民の手に
独立調査委設置求める
家族らが集会 香港
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【香港=釘丸晶】香港で逃亡犯条例改定案への反対を発端とした抗議のデモ隊に対する警察の暴力的な鎮圧への批判が高まる中、警察の家族らが25日、香港島中心部、中環(セントラル)のエディンバラ広場で集会を開きました。
「還警於民(警察を市民の手に戻そう)」と名付けられた集会は警察家族でつくる「警員親属連線」が呼び掛け、家族や支援の市民ら約400人(主催者発表)が参加。警察とデモ隊の暴力行為について独立の調査委員会をつくって、全面的に調査するよう求めました。
参加者の多くはサングラスやマスクをするなど個人が特定されない格好で参加。夫が警察官だという女性は「事実を明らかにする必要がある。警察が市民の敵になってはいけない」と話しました。
集会後、参加者は行政長官弁公室と警察本部までデモ行進し、請願書を提出。「政治問題は政治が解決すべきだ」などと訴えました。
一方、新界地区では同日、改定案反対派によるデモ行進が行われ、デモ隊の一部が車道を占拠し、れんがや火炎瓶を投げるなどして警察と再び衝突。警察は催涙弾を発射したほか、抗議行動が始まって以来初めて放水車も出動させました。
香港メディアによると衝突中、警官3人が拳銃をデモ隊に向け、銃声らしき音が現場に響きました。警察は「同僚の命の危険があったため」として発砲の事実を認めています。