2019年8月24日(土)
対話の呼びかけを日本政府は徹底して無視
韓国大統領府高官が会見
韓国大統領府の金絃宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は23日の記者会見で、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了決定に至った最大の理由について、日本側が徴用工問題や輸出規制問題に関する対話の提案を徹底して無視したことだと強調しました。
金氏によると、韓国政府が7月に2回にわたって特使を日本に派遣したほか、8月に駐日韓国大使が日本政府高官との接触を試みました。8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)には、韓国高官が日本を訪問。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が光復節記念演説で日本との対話と協力を呼び掛けることについても、事前に日本政府に通知していました。
金氏は「日本側は何の反応も見せなかった」と述べた上、21日に北京で開かれた日韓外相会談でも、元徴用工への賠償を命じた昨年10月の韓国大法院(最高裁)判決の「是正」を韓国政府に求める従来の立場を繰り返したと指摘。「三権分立を無視する」とともに「司法に対する政府の干渉」を求めたと批判しました。
韓国政府は「日本側と外交的に問題を解決するための多様な方策について扉を開いている」と、繰り返し日本政府に対話を呼び掛けましたが、「日本側はいっさい応じなかった」と明らかにしました。
金氏は「日本の対応は単純な拒否を超え、『国家的自尊心』を喪失させるほど無視した」もので、「外交的な礼を欠いた」と批判しました。