2019年8月17日(土)
8・15 「走れ平和号」札幌市街巡る
被爆者証言“若者に語り継ぐ”
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被爆者や、今年の原水爆禁止世界大会に参加した人の話を聞き、平和の誓いを新たにする「走れ平和号」が15日、札幌市街を約2時間快走しました。
「走れ平和号」のヘッドマークを付けた市電。車内に千羽鶴やちぎり絵、絵手紙を所狭しと飾り、60人の参加者でいっぱい。
5歳の時、広島で被爆した金子廣子さんが戦後を証言。「被爆者との結婚はいいが、子どもは産むな」と医師に宣告された夫は2年前、廣子さんに「“子どもは産むな”とは言えなかった」と告白しました。「孫に被爆体験を話すと、とても興味を持って聞いてくれます。平凡な生活が一番いい。二度と戦争はあってほしくない」と廣子さん。ガタゴトと線路がきしむ中、参加者は真剣に聞き入りました。
「平和の行動をしたいと、初めて乗りました」と高校3年の女子生徒(18)。「被爆者の話を今までも聞いてきたけど、被爆したら人生は簡単に変わってしまう。つらい過去を『語り部』として話してくれ、感謝します」と力を込めました。
「若者が集まり、伝えることは難しいけれど、何ができるか考えました」と語る、世界大会に参加した女性(22)。「1歳で被爆した人が母親から体験を聞き、語り継いでいました。より多くの若い人たちに考えてもらえるよう行動していきます」と話します。