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2019年8月6日(火)

高知・津賀ダム建設の犠牲 朝鮮人労働者を追悼

日韓の若者らが交流

幡多ゼミ参加

写真

(写真)平和祈念碑(中央奥)の前で記念撮影する式典参加者=4日、高知県四万十町

 第2次大戦中、高知県大正村(現・四万十町)の津賀ダム建設に動員され、犠牲となった朝鮮人労働者の追悼と平和を願う「津賀ダム平和祈念碑」の建設10周年を記念する式典(同実行委員会主催)が4日、現地で開かれました。

 朝鮮人労働者が津賀ダム建設に強制連行された問題は、同県幡多(はた)地域の高校生サークル「幡多高校生ゼミナール(幡多ゼミ)」が1990年から調査してきました。平和祈念碑の建設は四万十町や地元住民ら多くの人が協力し、2009年に完成しました。今月2日から4日には、韓国の高校生や若者ら10人が高知県を訪れ、幡多ゼミのメンバーらと交流しました。

 記念式典には約50人が参列し、献花しました。山本哲資実行委員長があいさつし、韓国民団県本部の朴秀一議長は韓日の協力を続けることを呼びかけ。地元の朝鮮人無縁墓を長年にわたって供養してきた中平吉男さん(89)があいさつ、中尾博憲・四万十町長のメッセージが紹介されました。

 来日した韓国の高校生は「津賀ダムは過去の傷痕を癒やし、平和と共生の未来へと導く橋渡しになっていると思います」「後輩たちにもこの事業が受け継がれ、真の理解と協力で両国の未来が確実な平和と共生に定着することを祈ります」と話しました。

 幡多ゼミOBの女性は、国を超え、お互いに理解し尊重し合える平和の礎をつくる歩みを進めることを呼びかけました。

 幡多ゼミ関係者や韓国の高校生らは3日、父親が強制連行されて津賀ダムの工事で働いた四万十町の李洋一氏から聞き取り調査をしました。


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